Topic N1
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Japanese Learning
N1 855📖 Reading
6. Art - Wabi-sabi Aesthetics and Imperfection
N1 Reading lesson 6
📄Passage
日本独自の美意識である「わび・さび」は、均整の取れた完璧さよりも、経年変化による歪みや荒廃の中に真実の美を見出す。不完全なものが放つ独特の情緒は、全てのものは移ろい滅びゆくという無常観に根ざしている。美は対象そのものに宿るのではなく、その欠落を補おうとする我々の想像力の中に充足されるのだ。欠けたり古びたりしたものを愛でるという逆説的な洗練こそが、精神の深淵へと繋がる浄化のプロセスなのである。
❓Questions
1
「わび・さび」が美を見出す対象はどのようなものですか。
A.他者の想像力を必要としない自立した美
B.最新の技術で装飾された豪華なもの
C.経年変化によって歪んだり荒廃したりしたもの
D.完璧に均整が取れた新しいもの
2
筆者は「美」がどこに存在すると述べていますか。
A.我々の想像力による補填の中
B.古びて価値がなくなった場所
C.対象物そのものの内部
D.均整の取れた完璧な形の中
3
文中の「無常観」とは、どのような考え方のことですか。
A.完璧な形を追求することこそが、芸術の最終目的であるという考え。
B.古いものを大切にせず、新しいものこそが価値があるという考え。
C.世の中の全てのものは常に変化し、永遠なものはないという考え。
D.人間の努力によって、自然の崩壊を止めることができるという考え。
4
「逆説的な洗練」という表現は、何が「逆説的」だと述べていますか。
A.本来は欠点とされるはずの「欠け」や「古さ」を美として愛でる点。
B.洗練された技術を使わずに、素人が作品を作っている点。
C.精神の深淵を追求しようとして、実際には表面的な美に走っている点。
D.無常観を否定することで、新しい美学を構築しようとしている点。
5
筆者が述べる「浄化のプロセス」とは、どのような体験を指しますか。
A.最新の技術を駆使して、不完全な作品を修理する体験。
B.不完全なものに触れることで、自分の内の荒廃した精神が洗われる体験。
C.他者の想像力を否定し、自分の価値観のみを絶対化する体験。
D.古くなったものを捨てて、身の回りを新しく清潔に保つ体験。
📚Key Vocabulary
不完全
ふかんぜん
imperfection
均整
きんせい
symmetry/balance
経年変化
けいねんへんか
aging/passage of time
歪み
ゆがみ
distortion/warpage
荒廃
こうはい
devastation/ruin
宿る
やどる
to dwell/reside
充足
じゅうそく
fulfillment/sufficiency
逆説的
ぎゃくせつてき
paradoxical
深淵
しんえん
abyss/profound depths
浄化
じょうか
purification/cleansing
✏️Grammar Points
~よりも
Rather than... / More than...
~宿るのではなく
Not residing in ... but rather...
~充足されるのだ
To be fulfilled / satisfied...