Topic N2
Japanese Learning
29. Society - Urban Planning and Compact Cities
Reading lesson 29
📄Passage
人口減少と超高齢化が同時に進行する現代の日本社会において、これまでのように無秩序に拡大し続けた都市機能を維持していくことは、莫大なコストがかかり不可能に近くなっている。その解決策として、現在新たに注目を集めている概念が、都市の無駄な広がりを防ぎ、機能を中心部へと集約させる「コンパクトシティ」だ。
この構想は、医療、商業、行政といった生活基盤を一箇所に集中させ、自動車を使うことなく公共交通機関と徒歩だけで完結する環境を目指している。これにより、高齢者でも安心して外出し得る快適な街が実現するだけでなく、化石燃料の消費を抑え、地球全体の二酸化炭素排出量を削減できるというまたとないメリットを生み出すのである。
しかしながら、すでに永く郊外に住んでいる住民に対して、一律に移住を迫り得るものではない。それぞれの地域の実情に応じて丁寧な対話を重ね、合意形成を図るための段階的なアプローチが不可欠だ。世代間の利害を調整した上で進めるこれからの都市計画は、全住民が一丸となって守るべき「未来の故郷」の再構築にほかならない。
❓Questions
筆者は、これまでの都市のあり方についてどのような問題意識を持っているか。
「コンパクトシティ」のメリットとして、本文中で触れられていないものはどれか。
郊外に住む住民の移住に関して、筆者はどのように進めるべきだと考えているか。
「『未来の故郷』の再構築」について、文脈的に最もふさわしい意味はどれか。
📚Key Vocabulary
人口減少
じんこうげんしょう
population decline
超高齢化
ちょうこうれいか
super-aging
無秩序
むちつじょ
disorder / chaos
維持
いじ
maintenance / preservation
莫大
ばくだい
enormous / massive
集約
しゅうやく
consolidation / intensive
構想
こうそう
vision / concept
生活基盤
せいかつきばん
livelihood infrastructure
一箇所
いっかしょ
one place / single location
完結
かんけつ
completion / conclusion
快適
かいてき
comfortable / pleasant
一律
いちりつ
across the board / uniformly
実情
じつじょう
actual circumstances
段階的
だんかいてき
step-by-step / phased
利害
りがい
interests (advantages & disadvantages)
一丸
いちがん
uniting as one / united front