Topic N2
Japanese Learning
17. Society - The Aging Society and Community Connection
Reading lesson 17
📄Passage
日本は現在、人類史上前例のないスピードで「超高齢社会」へと突入している。平均寿命の延伸が喜ばしいことである反面、単身高齢者の孤立や介護人材の圧倒的な不足といった深刻な弊害が浮き彫りになってきた。特に、かつては当たり前のように存在した「向こう三軒両隣」という地域コミュニティの繋がりが都市化によって崩壊した結果、誰にも看取られることなく静かに息を引き取る「孤独死」の増加が社会問題化している。
このような未曾有の危機的状況を打開するにあたって、単なる行政による金銭的支援やシステム整備だけでは限界があると言っても過言ではない。最も期待されているのは、他でもない地域住民同士の「緩やかな繋がり」の再生である。例えば、多世代が気軽に集い、交流できる居場所を地域内に設けるという取り組みが各地で始まっている。そこでは、高齢者が長年の人生経験を通じて培ってきた知恵を若者に継承できるうえに、若者からの刺激を受けることで新たな生きがいを見出せるという好循環が生まれつつある。
コミュニティの再構築は、一朝一夕に達成できるほど容易な課題ではない。しかし、一人ひとりが周囲に対して少しの関心を払うことから始めなければ、孤立という病理を根本から絶つことはできないだろう。支え合いの精神を現代のライフスタイルに即して蘇らせてこそ、すべての世代が安心して暮らせる真に豊かな成熟社会が実現するに違いない。
❓Questions
筆者は、現代日本が直面している問題として何を最も深刻だと考えているか。
本文中の「好循環」とは、具体的にどういう状態を指しているか。
筆者は、地域コミュニティの「再生」や「再構築」についてどのように述べているか。
本文から読み取れる筆者の一番伝えたい主張はどれか。
📚Key Vocabulary
前例
ぜんれい
precedent
延伸
えんしん
extension/elongation
弊害
へいがい
harmful effect/evil practice
浮き彫り
うきぼり
bringing to the fore/highlighting
崩壊
ほうかい
collapse/breakdown
看取る
みとる
care for the sick/be with someone at their deathbed
孤独死
こどくし
lonely death/dying alone
未曾有
みぞう
unprecedented
打開
だかい
breakthrough/resolution
単なる
たんなる
mere/simple
継承
けいしょう
succession/inheritance
好循環
こうじゅんかん
virtuous cycle
再構築
さいこうちく
reconstruction/rebuilding
絶つ
たつ
sever/cut off/eradicate
成熟
せいじゅく
maturity/ripeness
✏️Grammar Points
~反面
On the other hand...
~結果
As a result of...
~と言っても過言ではない
It is no exaggeration to say that...
~にあたって
At the time of / In the process of...
~を通じて
Through / Via...
~うえに
Moreover / In addition to...
~に対して
Towards / For...
~に即して
In accordance with / Based on...
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